日本人同士の選択的夫婦別姓制度について考えてみる

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私は国際結婚なので夫婦別姓です。(どちらかが国籍を変更しないと同姓にはできない。)
自分が夫婦別姓になってはじめて、日本人同士で夫婦別姓を望む意見に意識が向いた。
ということで選択的夫婦別姓制度を考えてみた。

選択的夫婦別姓に賛成

自分自身としては同姓になろうと別姓になろうとどっちでもいいが、以下の理由で制度には賛成派。

これまで生きてきた姓を強制的に変えさせる?

例えば35歳で結婚するとして、35年間生きてきた姓の変更を強制するのはおかしい。
自我の認識に名称は大きく関係していると思っており、これまでの自我を捨てろと強要しているように感じる。結婚とは「お互いを尊重し、共に人生を歩むこと」であり、同姓にする儀式ではない。家制度は廃止されている。

単純に手続きが面倒

公的な登録でさえ自動で変えてもらえず、個人で頑張って面倒な手続きをたくさんしないといけない。
持っている実績や権利が多いとさらに大変。論文、著作権、特許など、姓が変わるとどうなるのか。手続きは面倒そうだし、その名義が海外で管理されているものは通称を認めてくれるのか。

自分が夫婦別姓だから

反対派の意見の中に「家族の絆が壊れる」「子供がカワイソウ」などがある。
そうすると、私の家族は絆が薄くて、娘はカワイソウとみられる社会で生きるという事になる。それなら断固として同姓一択の制度に反対する。国際結婚した家族や外国人同士の別姓家族に、「あなたの家は日本人同士の同姓家族と違って絆が薄いですよ、子供がカワイソウ。」って言ってるの頭おかしい。こんな社会は気持ちが悪い。

選択制である

これまで通り同姓も可能。これが強制なら反対する。
ほとんどの人は同姓にすると思う。困っている人だけが選択肢があるということ。
別姓にすることでの懸念点があれば、不正などできない仕組みを整えればよいだけ。

別姓反対派の方がなぜ反対するのかの理由が分からないが、何かしら私の勉強不足もあるかもしれない。

夫婦同姓のままだけど面白い案

女性ばかりが不遇という理由で別姓を希望する場合には、面白い解決案があった。
それは、あみだくじやコイントスで姓を決める方法。同姓にしなければならないが、婚姻届けを出す際に公平な抽選とすれば、女性ばかりが犠牲にならずに済む。
これは必ず強制にしないと意味がない。決まらない場合などという条件付きはダメ。

これなら同姓制度のままでも納得しそうな別姓希望者がいそうだ。こういった工夫で別姓派を同姓派に取り込んでいけば、別姓派がさらに少なくなるかもしれない。そもそも男性側は変えていいよってならないのは、田舎とかで白い目で見られるからとか?

戸籍やお墓について

よく分かっていないが反対している人の理由っぽいものについて考えた。特に調べたりしてないので、まったく見当違いかもしれない。

戸籍制度について

戸籍制度の壁など聞くが、今の戸籍制度のまま別姓にしたら戸籍が夫婦でも別になるだけで、今のままで問題ないのではないかと思う。ひとりだけの戸籍が嫌なら別姓にしないだろう。別姓のために戸籍制度を廃止しろという感情はないが、夫婦別姓と関係なく、マイナンバーなど新しい仕組みが入るのなら、古い制度全体を見直して管理や手続きの効率をよくすればいいのにとは思う。見直し前後の移行と紐づけは発生するが、役所の業務フローは大幅に改善したりしないのかな。戸籍制度を変えても先祖を辿れるデータ設計はできそうだけど。

お墓について

そもそも一人娘が結婚して亡くなった後、娘の親の墓はどうなってんだろう。一方のお墓だけ残っていくのか?少子化や移住など家単位でお墓を管理していくのは無理そうなので、先祖かどうか関係なく先人すべてに感謝すればいいと思う。家単位の「先祖のお墓」を「先人のお墓」にまとめて、お役所ぐらいの数あれば、十分に最寄りのところで偲ぶことはできる。調べてみたらお寺ってコンビニより多いらしい。お寺をいろいろなインフラ活用するのもありなのかな。

おわりに

選択制なら導入してもよいと思う。個人的には、男性と女性の改姓率が強制的に半々になる仕組みのほうが面白いと思う。

夫婦別姓ついでに戸籍制度も調べてみたら、過去のゴリゴリ差別意識のある「壬申戸籍」なんてのも知った。また、皇族には姓も戸籍もない。戸籍というのは、あくまで下々のものを管理するために生まれた管理機能で、ありがたがる存在ではないと思った。